まさか「なんとなく」で年を越そうとしていませんか?
本日は2025年12月23日。今年も残すところあと1週間あまりとなりました。 街はクリスマスや年末の空気で浮き足立っていますが、私たち経営者にとっては、1年で最も重要な「戦略の時間」の到来です。
あなたは今年1年を振り返って、どのような年だったと言えるでしょうか? 「忙しかったけれど、なんとか乗り切った」 「売上は上がったけれど、体力的にはきつかった」
もし、感想が「感覚的な言葉」だけで終わっているなら、少し危険信号です。 厳しい言い方になりますが、しっかりと振り返りを行わない経営者は、「10年のキャリア」を持っているのではなく、「1年の経験を10回繰り返している」だけになってしまう恐れがあるからです。
本日は、今年1年の経験を来年の確実な「富」に変えるための、**「戦略的レビュー(振り返り)」**の手法をお伝えします。これは単なる反省会ではなく、2026年を飛躍させるための作戦会議です。
なぜ、頭の中だけで振り返ってはいけないのか
「振り返りなら、頭の中でやっているよ」という方も多いでしょう。しかし、人間の脳は都合よくできています。成功した記憶は美化され、失敗した原因は「運が悪かった」と外部環境のせいにしがちです。
ビジネスの成長に必要なのは、「頑張ったかどうか」という主観ではなく、「何が成果に繋がり、何が繋がらなかったか」という客観的な事実です。
事実を直視し、そこから学び取ることでのみ、ビジネスの**「再現性」**が高まります。再現性とは、「まぐれ当たり」ではなく、狙って成果を出せる能力のこと。これこそが、プロフェッショナルな経営者の条件です。
YLS流・個人事業主のための「3つの視点」レビュー法
では、具体的に何を振り返ればいいのでしょうか。漫然と日記を読み返すのではなく、以下の3つの視点でデータを集めてください。
視点1:【数字】客観的事実としての成果 まず、売上高、営業利益、経費、顧客数などの基本データを並べます。 そして、「どの商品が最も利益を生んだか?」「どのクライアントが最も売上に貢献したか?」を分析します。パレートの法則(80:20の法則)に基づき、上位20%の「勝ちパターン」を見つけ出しましょう。
視点2:【行動】プロセスの検証 このブログシリーズでお伝えしてきたテーマの実践度をチェックします。
- **「やらないことリスト」**を守れたか? 無駄な付き合いや作業が増えていないか?
- **「アウトソーシング」**は進んだか? 自分で抱え込んでいないか?
- **「自動化(DX)」**で効率化できた業務はあったか?
- **「ディープ・ワーク」**の時間を確保できたか?
視点3:【感情】エネルギーの源泉 意外と見落とされがちなのが「感情」です。前回の「エネルギー管理」でも触れましたが、「やっていて楽しかった仕事」と「心がすり減った仕事」を書き出してください。来年は、心がすり減る仕事を減らし(または値上げし)、楽しい仕事の比率を高めることが、持続可能な成長への鍵です。
フレームワーク「KPT」で来年の種を見つける
3つの視点で洗い出した情報を、**「KPT(ケプト)法」**というフレームワークに落とし込みます。シンプルですが非常に強力です。
- Keep(キープ):良かったこと、今後も続けること
- 例:オンラインアシスタントへの依頼で、資料作成時間が半減した。
- 例:毎朝90分の集中時間を設けたことで、新商品の企画が完成した。
- →【戦略】これは来年も必ず継続・強化する!
- Problem(プロブレム):課題、うまくいかなかったこと
- 例:SNS発信を毎日やろうとしたが、3日で挫折した。
- 例:安価な案件を受けすぎて、利益率が低下した。
- →【戦略】なぜできなかった? 原因を深掘りし、やめるか仕組みを変える。
- Try(トライ):来年挑戦すること、改善策
- 例:SNSは毎日手動ではなく、週1回まとめて予約投稿(自動化)する。
- 例:単価の低いサービスを廃止し、高単価なバックエンド商品を開発する。
- →【戦略】これが2026年の具体的なアクションプランになる!
「絵に描いた餅」にしない!2026年の目標設定術
KPTで「Try」が出揃ったら、それを2026年の目標に変換します。 ここで重要なのは、「頑張る」「売上を上げる」といった曖昧な目標にしないことです。
結果目標(KGI)と行動目標(KPI)をセットにする 「年商3,000万円(KGI)」を目指すなら、それを達成するために必要な「行動(KPI)」まで落とし込みます。
- KGI:年商3,000万円
- KPI:毎月3回のセミナー開催、ブログ週2本更新、既存客への提案数月10件
そして、**「ビッグ・ロック(大きな石)」**の理論を思い出してください。バケツ(1年という時間)に砂(細かいタスク)を先に入れると、大きな石(重要な目標)は入りません。 来年達成したい「最も重要な3つの目標」を先に決め、そのための時間を天引きしてスケジュールに組み込んでください。
振り返りを「資産」に変えるノート術
このレビュー作業は、ぜひお気に入りのノートとペンを用意し、カフェやホテルのラウンジなど、日常から離れた場所でじっくり行ってください。
手書きで書き出すことで、脳が活性化し、潜在意識にある本音が引き出されます。 そして、そのノートはあなたのビジネスにおける**「航海日誌」**となります。来年の年末、そのノートを見返した時、自分がどれだけ成長したかを実感できるはずです。それこそが、何物にも代えがたい自信(資産)となります。
まとめ:過去を清算し、最高の状態で2026年のスタートを切ろう
2025年、あなたは本当によく戦い抜きました。まずはその努力を、あなた自身が認めてあげてください。
そして、うまくいったことは「自信」に、うまくいかなかったことは「教訓」に変えて、きれいさっぱりと年を越しましょう。 「終わりよければすべてよし」と言いますが、ビジネスにおいては**「終わり(振り返り)が良いからこそ、次の始まり(スタートダッシュ)が良くなる」**のです。
このブログシリーズが、皆様の2025年の振り返りと、2026年の飛躍の一助となれば幸いです。
YLS合同会社では、年末年始に向けた「事業計画策定」や「業務プロセスの診断」のサポートも行っております。「一人で考えるとどうしても思考が止まってしまう」という方は、壁打ち相手としてぜひ私たちをご活用ください。
来たる2026年が、あなたにとって過去最高の一年になりますように。 良いお年をお迎えください。

